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シミ・シワ・そばかすが
増えていく!?
紫外線がもたらす
「光老化」を徹底解説

シミ・シワ・そばかすが増えていく!?紫外線がもたらす「光老化」を徹底解説

肌老化の要因は大きく分けて2種類あります。ひとつは加齢によるもの、そしてもうひとつは紫外線ダメージの蓄積による“光老化”。光老化は、真皮にまで到達するUVAと深い関わりがあり、肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンにダメージを与えてしまうため、シワやたるみといったエイジングサインの引き金に。だから今こそ、光老化についてしっかりお勉強! 知識を深めて、強い日差しの下でも生きいき輝くような若々しい印象を目指しましょう。

1シミ・シワ・そばかすが
気になる人必見!
紫外線対策の必要性とは

紫外線対策は、将来の暮らしのために貯金することと、とてもよく似ています。日頃からコツコツお手入れをして美しい肌を「貯金」していけば、10年後も20年後も美しさを保つことができますが、紫外線対策が不十分だと紫外線リスクという「負債」を抱えてしまい、場合によっては「資産」であるお肌の状態が総崩れ状態に!

紫外線で引き起こされる光老化とは?
「光老化」とは、太陽光線によって引き起こされる皮膚の老化現象のこと。日常的に長時間・無防備に紫外線を浴び続けてしまうと、シミ・そばかすのもととなるメラニン色素が増えていくことはよく知られていますが、最新の紫外線研究では、紫外線を浴びると“シワのたまご”ともいわれる「ゼラチナーゼ」という酵素も発生してしまうことが明らかになっています。これが、表皮でダメージを起こすだけでなく、真皮のコラーゲンを変性させてしまうため、将来のシワの発生率を高めてしまうのです。

紫外線は、ハリのもととなるエラスチンやコラーゲンを分解する酵素を発生させたり、乾燥しやすい肌にしたりと、シワのたまごだけでなく、さまざまな影響をもたらします。だからこそ、紫外線量が少ない冬場であっても、日焼け止めによる紫外線対策を毎日のケアとして取り入れて徹底的に肌を守りぬくことが大切です。

光老化と一般的な老化は何が違うの?

光老化と一般的な老化は何が違うの?
光老化は、前述のとおり、太陽光線の影響によって起こる老化現象のこと。紫外線を長時間浴びることで、肌表面だけでなく真皮の深い部分までダメージを受け、将来的なシワ・たるみリスクが高まり、肌老化が加速することがわかっています。また、紫外線を浴びることで起こる酸化も、肌の奥でコラーゲンなどを変性させ、未来のシワ・たるみの原因に。

それに対して加齢による肌老化は、うるおいを育む力や新陳代謝がだんだん衰えていくことで起こるもの。皮膚が硬くなる、皮膚が薄くなる、乾燥が進む、キメが粗くなる、くすみやすくなる、といった肌悩みが目立ちやすくなります。
※出典「美容の医学 美容皮膚科学事典」(中央書院)P128、P193参照

このように、肌の老化には「加齢による老化」と「紫外線ダメージの蓄積による光老化」の2種類がありますが、肌老化の8割が光老化によるものだと言われています。少量の紫外線を浴びただけでも光老化は着実に進行するため、季節を問わず、いつでも日焼け止めなどで光老化から肌をしっかり守る習慣を。

2見た目の若々しさに
深く関わる
老化現象と
UVA、UVBの関係

紫外線にはUVAとUVBの2種類があります。どちらも光老化に関わるものなので、これらの対策をおこたると、たるみやシワといった負債を抱えてしまうことに! UVBを防ぐ効果を表すSPF値の高さはもちろん、UVAによるダメージから肌を守るPA値も高いUVケア製品で、がっちり美肌貯金をしておくことが理想です。

では、UVA、UVBはどのようにして肌に影響を及ぼすのでしょうか。お悩み別に関係性を解説します。

お悩み別に関係性を解説します。

シワ・たるみとUVAの関係とは?
真皮にまで到達するUVAは、肌にくっきり刻まれる深いシワを引き起こす原因になります。ハリを保つために大切なコラーゲンやエラスチンにダメージを与えるため、シワやたるみの原因にも。

シミ・そばかすはUVBだけでなくUVAも原因に?
UVAは、紫外線のなかでももっとも波長が長く、表皮を通り抜け真皮にまで到達します。紫外線を長時間浴び続けて真皮へのダメージが蓄積されていくと、肌細胞が傷つき、メラニン色素をどんどん生成。メラニンの排出がうまくいかなくなって、シミやそばかすが増えてしまうのです。
肌への影響は? UVA(紫外線A波)とUVB(紫外線B波)の違い

3紫外線以外にも?
シミ・シワ・そばかすが
できる原因とは?

シミ・シワ・そばかすがつくられる原因は、紫外線だけではありません。肌老化を進ませる意外な要因についてご紹介します。

ホルモンバランスの乱れ
頬に左右対称にできる、もやっとしたシミやそばかすは「肝斑」。これは女性ホルモンに関連して発症するともいわれています。

ストレスの影響
過剰なストレスを受けると、メラニンが必要以上につくられてしまい、シミを生成させる原因に。精神面で不安定な状態になるほどシミができやすくなるため、シミができても気にしすぎないようにしたり、イライラしないようにつとめることも大切です。

食生活の乱れ
外食が多かったり、厳しい食事制限のダイエットを続けていると、美肌をつくる栄養素が不足しがちに。
なかでもビタミンCは、シミのもとであるメラニンの沈着を抑え、メラニン色素を還元してシミを薄くする働きがあるといわれているので、透明感のある素肌をキープするためにも毎日積極的に摂取したい栄養素です。
またビタミンAも、ターンオーバーを促進し、メラニンを排出させる効果が期待できるため、紫外線が気になる時期に不可欠です。
サプリメントで補うのもよいですが、まずは毎日の食事の見直しを。野菜や果物を積極的にとって、明るく澄んだ素肌をキープしましょう。

4シミ・シワ・そばかすの
ケア方法

それでは、紫外線をたくさん浴びてしまい、光老化のサインがあらわれてしまったらどうすればよいのでしょうか? お悩み別のケア方法をご紹介します。

シミ・そばかすには
美白効果のあるスキンケアでメラニン代謝をスムーズに。肌の回復を助けるビタミンCやたんぱく質、ターンオーバーを促進するビタミンAを積極的に摂取して、十分な睡眠をとりましょう。

シワには
ここ数年人気のシワ改善コスメや、ハリを保つコラーゲンを配合したスキンケアがおすすめ。デイリーケアとして取り入れて、ふっくらとした肌を目指しましょう。

5光老化への対策を
今からしよう!

濃いシミや深いシワといった深刻な光老化は、一度肌にあらわれてしまったら挽回するのは難しいもの。手遅れになる前に、季節やシーンに関係なく、日中は必ず日焼け止めを塗るよう徹底を。光老化の進行を食い止めるには、2〜3時間おきにこまめに塗り直すことも大切なポイントです。

UVAもUVBもどちらも過剰に浴びれば、健やかな肌をおびやかすものですが、地表に降り注ぐ紫外線の約8割を占め、かつ真皮にまで到達するUVAからのダメージは、UVB同様にしっかり阻止したいもの。未来の美肌のためにも、正しい知識をもち、毎日コツコツUVケアを積み重ねていきましょう!

Photo/Getty Images